白洲（しらす）次郎は昭和期の実業家、サンフランシスコ講和會議では全権委員顧問も務めた人である。帝國ホテルの元社長、犬丸一郎さんの回想録を読んでいて、含蓄のある言葉に出合った

　　白洲次郎是昭和時期的實業家，在舊金山議和會議上他曾擔任全權委員顧問。在讀帝國飯店的原社長——犬丸一郎先生的回憶錄中，碰見了一個有點意味深長的詞語。

　　犬丸さんが副社長のころという。ある日、ふらりと現れた白洲が「お前、社長になるんだろ」と言った。「とにかくな、地位が上がれば“役損”ということを考えろ」。上がおかしなことをすると、下も道を踏み外すものだ——と

　　據說那是犬丸先生擔任副社長時的事情。有一天，突然出現的白洲說“你會成為社長吧”。“總之，若是地位提高的話要考慮下'役損'這個問題”。那個詞語就是'上梁不正下梁歪'.

　　「役損」は辭書にない。役得の逆、高い地位ゆえに甘受する不便や不利益をいうのだろう。役得の権化のような人が世を騒がせている今、その言葉はひときわ輝いて見える

　　辭典上查不到'役損'這個詞的意思。那是指與利益相反，由于高的地位而甘心忍受的不便以及虧損吧。象利益化身一樣的人騷擾社會的現在，那個詞語看起來也是格外的閃耀。

　　守屋武昌·前防衛次官は今年８月に退職するまで、航空?防衛分野の専門商社「山田洋行」の元専務から頻繁に接待を受けていた。ゴルフは１００回どころではないという

　　前防衛次官守屋武昌直到今年8月退休為止，頻繁的受到航空?防衛領域的專營貿易公司'山田洋行'原專務董事的接待。據說他們高爾夫都玩了不下100次了。

　　　　利害関係者とのゴルフを禁じた自衛隊員倫理規程に違反するのはもちろんのこと、接待に職務権限が絡んでいれば刑事事件になる可能性もある。いずれにせよ、「役損」の志はクスリにしたくともない

　　他已經違反了自衛隊員倫理規則中寫明的禁止與利害關系者玩高爾夫一事自不必說，若是這種接待還與他的職務權限有關系的話，那這件事有可能變為刑事事件。不管怎么說，他一點也沒有'忍受不便以及虧損'的意思。

　　　　海上自衛隊補給艦の「給油量訂正」問題では、海上幕僚監部の擔當者らは誤った數字を大臣に報告し、誤った政府答弁をさせ、誤りに気づきながら４年間も口をつぐんできた。上がおかしなことをすると…白洲語録にうなずく。

　　在海上自衛隊補給艦的'供油量更正'問題上，海上幕僚機構的擔當者們向大臣報告了錯誤的數字，使大臣做了錯誤的政府答辯，盡管他們察覺到了這種錯誤卻是4年都緘口不言。若是上梁不正的話……我非常同意白洲語錄上的話。